宇都宮市民に一年の終わりと正月の終わりを告げる二荒山神社の夜祭です。平安時代末期ごろからつづく祭りで、春(1月)と冬(12月)の年2回行われます。1月を「春渡祭」・12月を「冬渡祭」と書き、どちらも「おたりや」と呼んでいます。中世のころより神霊(神輿)が巡幸し各家々に神霊を迎え、家内安全・無病息災を願う現在の形となり、特に江戸中期からは火難を免れたご利益から火防(ひぶせ)の祭りとしても知られるようになりました。昔は祭りの日は仕事を休み針仕事をせず、風呂を焚かないなどの物忌みがなされていました。(現在これらの風習は伝えられておりません)おたりや当日は、夕刻より神輿の渡御が行われ、御旅所(下之宮)では、宇都宮市指定文化財の田楽舞が奉納されます。また、二荒山神社の社殿東側に設けられた焚き上げ所では「お焚きあげ」が行われ、古いおふだとお守りやダルマなどの縁起物、正月飾りを焚き上げます。この煙を頭にあてると、家内安全や無病息災、火災防止などのご利益があると伝えられ、市内を始め近郷近在から多くの人々が参拝に訪れます。
お知らせ
2024年は1月15日(月)の開催予定です。