宇都宮のソウルフード!「宇都宮焼きそば」の特徴は?おすすめ店やレシピをチェック
宇都宮のご当地グルメといえば餃子が有名ですが、実はB級グルメのスター「焼きそば」もおすすめ!昔から専門店が多く、焼きそばは庶民にとって欠かせないソウルフードでした。現在も、多種多様なトッピングなどお店の個性が光る焼きそばが目白押し。そんな宇都宮の"焼きそば文化"をご紹介します。
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宇都宮焼きそばって?
実は「宇都宮焼きそば」には明確な定義がありません。 麺やソースもお店によって様々ですが、多くの店に共通する定番はモッチモチの太麺!出汁を加えて蒸し焼きにすることで、味がよく染み、ひとくち噛むと口いっぱいに豊かな風味が広がります。また、「薄味」であることも特徴のひとつ。卓上のソースで自分好みに仕上げる「後がけ」スタイルが一般的です。
そんな宇都宮焼きそばが誕生した理由は諸説ありますが、ひとつは栃木県が全国有数の小麦の産地で、麺の材料が豊富にあったこと。そしてもうひとつは、市内に製麺所やソース会社が多かったことが挙げられます。なかでも昭和22年創業の老舗「石田屋」は、宇都宮スタイルを確立した名店。今なお多くのファンを惹きつける、宇都宮焼きそばの原点です。
宇都宮焼きそばを支える製麺所の社長に、宇都宮焼きそばがどのようにして誕生したのかを聞いてみました。
トッピングと調味料で広がる味わい
宇都宮焼きそばは、明確な定義がないからこそ自由で多彩なアレンジが魅力です。目玉焼き、ハム、豚肉、イカといった定番トッピングから、オムレツやベーコンなど珍しいバリエーションまで、お店ごとに個性が光ります。「並玉(なみたま)」「全乗せ」など、お店ごとのユニークな注文方法をマスターするのも楽しみのひとつ!
さらに、味わいを無限に広げてくれるのが卓上の調味料。ソースを追いがけするのはもちろん、多くの店では七味唐辛子や胡椒なども用意されています。少しずつ加えて味の変化を試せば、自分好みのオリジナル焼きそばが誕生!一皿で何通りもの味わいを発見できる奥深さこそが、人々を虜にする秘密なのです。
地元メーカーが作る「麺」の直売所に行ってみよう
宇都宮焼きそばの美味しさの核となるのが、地元製麺所が作るこだわりの麺です。各社が独自の製法で生み出す麺が、店の個性を支えています。製麺所には、出来立ての麺を使った焼きそばをいただける食堂が併設されていることも。
- 辻製麺
- 1955年創業の老舗「辻製麺」。看板商品はせいろ蒸し焼きそばですが、他にも3種類の太さの麺をブレンドした「平焼きそば」と、強いコシが特徴の「太焼きそば」も。贈り物には「生麺ギフトset」も人気です。

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- 政木屋食品株式会社
- 100年以上の歴史を誇る老舗。オンラインショップも充実しており、自宅で手軽にプロの味を楽しめます。不定期に工場で開催されるイベントも要チェック!

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- 麺ズファクトリー鵜の木
- オリジナル麺の開発を得意とする製麺所。焼きそば用の蒸し麺は、強いコシと小麦粉の旨味にこだわっています。直売所では作りたての麺や餃子の購入も可能です。

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麺と餃子の皮は、同じ場所で作られている⁉
「餃子」と「焼きそば」はどちらも宇都宮を代表するグルメですが、実は生まれているのも同じ場所。小麦粉を練り、生地を伸ばして仕上げるという共通の工程があるため、多くの製麺所が麺と皮の両方を手がける二刀流となっています。まさに宇都宮の食文化は、製麺所に支えられているのです。

もうひとつの主役はソース!焼きそばを支える地元の味
麺と並ぶもうひとつの主役が、味わいの要となる「ソース」。長年地元の食文化を支えてきた、地元民御用達のソースメーカーをご紹介します。
- 大塚ソース
- 多くの焼きそば専門店の助言を受け、試行錯誤の末に生まれたソース。一度は歴史の幕を閉じましたが、市民からの熱い要望を受けて復活を遂げました。「包まれるようにいい香り」を目指した、さっぱりとクセのない味わいが特徴です。

- 千家(せんか)ソース
- 惜しまれつつ閉店した焼きそばの名店の味を後世に残したい、という想いから生まれたソース。旬の野菜と香辛料をじっくり煮込み、熟成させる丁寧な製法を守り続けています。甘みと辛みのバランスが絶妙な、深みのある味わいです。
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ビニール袋で食べる⁉ 驚きのテイクアウト文化
市内の焼きそば専門店は、ほとんどのお店でテイクアウト利用が可能。地元民も、店内ではなく自宅や公園で食べることが多いです。お店にもよりますが、テイクアウトした焼きそばは全国的にもユニークな「ビニール袋スタイル」で提供されるので、思わずびっくり!
このスタイルが定着した理由は、持ち運びのしやすさです。宇都宮焼きそばはソースを後がけするのが定番なので、汁漏れしにくい容器が好まれました。また、温かい焼きそばを袋に入れることで蒸気がこもり、ソースが麺にじっくり馴染みます。袋が揺れることで味が均一に広がり、さらに美味しくなるのも嬉しいポイント!お皿に移すのではなくビニール袋からそのまま食べるのが地元流です。
地元民に愛される名店
- やきそば 安藤
- 具材はキャベツのみ、という潔いほどのシンプルさが魅力。麺とソース本来の美味しさが際立ちます。驚くほどリーズナブルな価格も相まって、地元の人々の日常に深く溶け込んでいる名店です。

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- やきそば あかつきや
- 餃子の名店が並ぶ「餃子通り」の近くに佇む、赤い看板が目印の人気店。2度蒸しした特製の太麺を使い、油控えめであっさりと仕上げています。ボリュームがありながら、最後まで飽きずに食べられます。

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- やきそば あおやぎ
- 住宅街にひっそりと佇む、温かい雰囲気のお店。人気のトッピング「玉子(ポーチドエッグ)」を崩し、とろりとした黄身を麺に絡めて味わうのがおすすめです。※現在はテイクアウト専門

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旅の思い出に!宇都宮焼きそばを買って味わおう
宇都宮の旅の思い出に、焼きそばをご自宅で楽しんでみませんか?市内のスーパーや直売所では、地元製麺所のもちもち麺と、老舗メーカーの特製ソースを手軽に購入できます。お好みの麺とソースを自由に組み合わせ、あなただけのオリジナル宇都宮焼きそばを作るのもおすすめです。最近では、お土産用のセットやカップ麺、さらにはふるさと納税の返礼品としても登場しており、買い忘れた場合や遠方の方でも安心。旅の続きを、ぜひご家庭の食卓でお楽しみください。
自宅で簡単再現!宇都宮焼きそばのレシピ
【材料】2人分
| 宇都宮焼きそば | 焼きそば麺 240g(2袋) |
| 焼きそばソース 2袋 | |
| 出汁スープ | 水 180cc |
| 調理酒 10cc | |
| 醤油 6cc | |
| 出汁の素 4g | |
| 具材 | キャベツ、玉ねぎ、ピーマン、にんじん、にんにく等 (一例。お好みで用意) |
【作り方】
①沸騰したたっぷりのお湯で麺を茹で、ざるにあけて水気を切る。
②半量の油にスライスしたにんにく、野菜を加えて強火で炒める。塩コショウで味を整え、いったん取り出す。
③残りの油を引き、麺をほぐしながら焼き色がつくまで待ち、出汁スープを加えて水分が無くなるまで炒める。
④お好みで焼きそばソースを加え、②の野菜と軽く炒める。
⑤皿に盛り付け、お好みでトッピングを加える。













































他にも、富士重工(現SUBARU(スバル))の工場があり、その工員さんたちの子供が近所の駄菓子屋で遊んでいたのが、成長と共に駄菓子屋に行かなくなり、経営が成り立たなり、そこから鉄板一枚で始められる焼きそばを家業として商売が始めたようです。
また、栃木県内はソースメーカーが沢山あったことや畑作文化で小麦、ジャガイモ、玉ねぎが多く栽培収穫されていたことなどの農業的背景もあると思います。